公開日
2026/7/20
2026/7/20
AIでホームページは作れる。頼むか自分でやるかの判断基準
AIでホームページを作れる時代に、自社でやるか制作会社に頼むかの判断基準をまとめました。上位18サイトを調べたところ、データの持ち出しに触れているのは1サイトだけでした。作る前に確認したい5項目も掲載しています。

AIでホームページを作ることはできます。判断が必要なのは作れるかどうかではなく、公開したあとに自社で回していけるかどうかです。
ツールの紹介記事はたくさん見つかります。読んでも「で、うちはどうすればいいのか」が決まりません。機能は分かっても、自社の状況に当てはめる基準がないからです。
先にお断りしておくと、私たちuoncreateもホームページを作る側の会社です。ただ、私たち自身もStudioのようなノーコード(コードを書かず画面操作でサイトを作る仕組み)での制作に対応しています。ツールで作ること自体を否定する立場ではありません。
この記事では、AIで作ってよいケース、頼んだ方がよいケース、公開前に確認しておきたい5項目を整理しました。
AIホームページ作成とは何ができることか
AIホームページ作成とは、業種や目的を入力するとサイトの構成とデザインが自動で組み上がる仕組みで、文章や画像の生成まで含むものもあります。
似た言葉が2つあるので、先に切り分けます。
生成AIは、文章やコード、画像そのものを作ります。AIサイトビルダーは、それらを組み合わせてサイトの形にするところまでを引き受けます。ページ構成を決め、デザインを当て、公開できる状態にする。ここまでが自動化されています。
本記事で扱うのは後者です。流れは、業種や目的を入力し、構成が生成され、デザインが当たり、公開する。ここまでが自動化されています。
なぜ今この判断が必要になったのか
2026年時点で、ホームページを自分で作る方法として、生成AIへの関心が強まっています。検索需要の推移にもその変化が出ています。
検索されている言葉を調べると、その変化が出ていました。
月間検索数の推定値(2026年7月20日取得)
検索キーワード | 2025年7月 | 2026年6月 | 推移 |
|---|---|---|---|
ホームページ作成 ai | 590 | 1,600 | 増加傾向 |
自分でホームページを作る | 210 | 140 | 横ばいから微減 |
2026年7月20日、ラッコキーワードのキーワード調査機能で月間検索数の推移を取得しました。数値はGoogle広告のデータをもとにした推定値のため、実際の検索回数とは一致しません。
「ホームページ作成 ai」は2025年9月まで590、2026年4月以降は1,600で推移。月ごとの上下はあるものの、増加ははっきりしています。一方の「自分でホームページを作る」は月間140〜210の範囲で上下する小さなキーワードで、減少幅には誤差が含まれます。断言はできませんが、少なくとも増えている側は明確です。
つまり、以前なら「ノーコードで自作するか、頼むか」だった選択が、いま「AIで作るか、頼むか」に置き換わりつつあります。判断の中身は変わっていませんが、選択肢の入口が増えました。
AIで作ってよいのはどんな場合?

AIでホームページを作ってよいのは、期間や役割が限られていて、公開後に更新し続ける前提がない場合です。
ここではその条件を具体的に並べます。WEB担当者のいない中小企業を想定しています。
ノーコードでの制作に自分たちも対応している以上、「ツールで作るのはよくない」とは言えません。道具が向いている場面もあります。
ノーコードで始める判断そのものは事業初期にSTUDIOが向いている理由で扱っています。あちらはツールの選び方、この記事は自社で回せるかどうかの判断です。
3か月で役目を終えるキャンペーンページ。作り込みの工数をかけても回収できません
事業として続くかまだ分からない検証段階のサービス
取引先に存在を示せればよく、そこから集客する予定のない1ページ
社内向けや限定公開で、検索から人を呼ぶ必要がないページ
とにかく早く出して、反応を見てから考えたい段階
共通しているのは、公開後に手を入れ続ける前提がないことです。作って終わりでよいなら、AIは合理的な選択になります。
逆に、ここに当てはまらないものを安く早く済ませた場合、作り直しが必要になるかどうかは、ドメインの名義とデータを持ち出せるかで変わります。その2つを押さえていれば、作り直しではなく移行で済む可能性が高まります。
制作会社に頼んだ方がよいのはどんな場合?
制作会社に頼んだ方がよいのは、集客や採用など事業の成果に直結し、公開後も継続して改善していく必要がある場合です。
同業が複数いて、検索で比較されてから問い合わせが来る業種
求人からの応募が必要で、採用ページが実質の会社案内になっている
扱う商材の説明が長く、載せる順番で伝わり方が変わる
社内に手を動かせる人がおらず、更新のたびに止まってしまう
複数当てはまるほど、自社だけで回し続けるのは難しくなります。作り直しの判断基準はホームページリニューアルの判断基準で整理しています。
頼むと決めたあとに何を確認するかは中小企業のホームページ制作で契約前に決めておきたい5つのことにまとめています。
AIで作る場合と頼む場合の違い(2026年7月時点)
見る項目 | AIで自分で作る | 制作会社に頼む |
|---|---|---|
向いている目的 | 存在を示す・とりあえず出す | 問い合わせや採用を増やす |
公開後の更新 | 自分で手を動かせる人が必要 | 体制ごと相談できる |
想定する期間 | 短期・暫定 | 数年単位 |
決めてもらえること | 見た目と構成 | 誰に何を伝えるか、どう改善するか |
かかるもの | 主に自分の時間 | 費用と、決めるための打ち合わせ時間 |
費用の話をすると金額に目が行きますが、見るべきは何にお金を払っているかです。AIツールの料金に含まれるのは主に制作の部分で、目的設計と公開後の改善は別だと考えると整理しやすくなります。その2つを自社で担えるなら、費用は浮きます。担えない場合は、目的を決める工程と改善の工程を誰かに任せることになる。その分は、最初に払うか後で払うかの違いです。
uonは、ホームページ制作を戦略立案から始める方針を掲げています(uon-create.jp/service)。デザインの好みより先に、何を増やしたいのかを決める。問い合わせなのか、採用の応募なのか。ここが決まらないと、どのページに何を置くかが決められません。
なお、集客まで踏み込んで考えたい場合の入口はWEB集客で成果を出すためのポイントにまとめています。
AIで作る前に確認しておく5項目

AIでホームページを作る前に確認したいのは、ドメインの名義、データの持ち出し、更新できる範囲、独自ドメインでのメール利用、ツール終了時の扱いの5点です。デメリットは作る工程ではなく、公開後の更新と所有権の側に集中します。
「作ったあとにツールから出られるか」は、検索の上位に並ぶ18ページ中1ページしか見出しになっていませんでした。目視で確認した結果です。
「ホームページ作成 ai」上位ページの見出し(2026年7月20日確認)
論点 | 見出しで扱っていたページ |
|---|---|
ツール紹介・比較・おすすめ | 16 / 18ページ |
無料・料金 | 15 / 18ページ |
データの書き出し・他サービスへの移行 | 1 / 18ページ |
ツールが終了した場合の扱い | 0 / 18ページ |
2026年7月20日、ラッコキーワードの見出し抽出機能でGoogle検索「ホームページ作成 ai」の上位20件を取得し、見出しを取得できた18ページを目視で確認しました。書き出しや移行を選定の観点として見出しに立てていたのは1ページ(「連携機能や書き出し形式の対応状況」)だけです。
集計の前提も書いておきます。18ページのうち5ページはツール提供各社の製品ページで、記事ではありません。製品ページが自社ツールから出る方法を書かないのは当然なので、この差は実際より大きく見える。見出しのみを対象としているため、本文で触れているページは含まれていません。検索結果は時期や地域によっても変わります。
相談の現場でも、デザインには力が入っているのに、公開後に何を増やすかの設計が抜けているサイトをよく見ます。「作れる」の情報が豊富で「その後」の情報が少ないことは、これと無関係ではないと見ています。
1. ドメインは誰の名義になるか
ツールが用意するサブドメイン(◯◯.example.com のような形)で公開するのか、自社で取得した独自ドメインを使えるのかを確認します。サブドメインのままだと、あとで別のツールやサイトへ移るときに、それまでのURLを引き継げません。
確認方法:料金プランのページで「独自ドメイン」が使えるプランかどうかを見ます。
2. 作ったデータを持ち出せるか
将来ほかの手段に移りたくなったとき、文章・画像・ページ構成をエクスポートできるかどうかで手間が大きく変わります。持ち出せない場合、移行は実質的に作り直しになります。
確認方法:ヘルプで「エクスポート」「書き出し」を検索します。
3. 公開後に自分でどこまで更新できるか
お知らせの追加、写真の差し替え、ページの追加。どこまで自分で操作できるかを、契約前に触って確かめておきます。AIが最初に作ってくれた状態から、部分的に手を入れるのが難しいツールもあります。
確認方法:無料枠があるなら、実際に1ページ作って編集してみるのが確実です。
4. 独自ドメインでメールも使うか
サイトと同じドメインでメールアドレスを使いたい場合、ツール側で対応しているか、別途契約が必要かが変わります。あとから変えると名刺の刷り直しにつながります。
確認方法:「独自ドメインメール」の対応可否を確認します。
5. ツールが終了した場合にどうなるか
考えたくない話ですが、サービスの終了や大幅な仕様変更は起こりえます。そのとき、ドメインが自社名義で、データを持ち出せる状態なら、別の手段に移せる。逆にどちらも押さえていないと、作り直すしかありません。
確認方法:上の1と2が押さえられていれば、この項目は自動的に満たされます。
5つとも、専門知識は要りません。契約前に確認しておけば、あとから選択肢が狭まる事態は避けられます。
もし途中まで作ってみて判断に迷ったら、お問い合わせフォームからご相談ください。この5項目のどこで詰まっているかを添えていただけると、状況を把握しやすくなります。
AIで作ると検索に出ないというのは本当?

Googleは作り方ではなく品質で評価すると明言しており、AIを使ったこと自体が順位を下げる要因にはなりません。
Googleは公式ドキュメントで、検索順位の操作を主目的とした自動生成はスパムポリシー違反にあたると述べています(原文: "If you use automation, including AI-generation, to produce content for the primary purpose of manipulating search rankings, that's a violation of our spam policies" / Google 検索セントラル、2026年7月20日確認)。裏を返せば、問題視されているのは目的であって、使った道具ではありません。
もう少し具体的に見ると、スパムポリシーには「Scaled content abuse(大規模なコンテンツの不正利用)」という項目があります(原文: "Scaled content abuse is when many pages are generated for the primary purpose of manipulating search rankings and not helping users. This abusive practice is typically focused on creating large amounts of unoriginal content that provides little to no value to users, no matter how it's created" / Google 検索セントラル「Spam policies for Google web search」、2026年7月20日確認)。
スパムポリシーが見ているのはページの量と目的です。「作り方を問わない」と明記されており、AIを使ったかどうかは判定軸に入っていません。数ページ規模の自社サイトを1つ作る話と、価値のないページを大量に生成する話は別のものです。ただし「1サイトなら対象外」と書かれているわけでもないので、ページを量産する方向に進むなら中身が伴っているかを見てください。
「AIで作ったから検索に出ない」とだけ説明されたら、何を根拠にした話なのかを聞いてみてください。Googleが問題にしているのは、価値のないページを大量に作ることであって、AIを使ったこと自体ではありません。
ただし、逆も言えません。AIで作れば評価されるわけでもない。中身が薄ければ読まれないのは、手段に関係なく同じです。Google自身も「Googleで1位を保証できる人はいない」と書いています(原文: "No one can guarantee a #1 ranking on Google." / Google 検索セントラル「Do you need an SEO?」、2026年7月20日確認)。作り方を気にするより、誰に何を伝えるページなのかを決めるほうが結果に効きます。
なお、Googleは自己点検の問いとして「AI生成を含む自動化の利用が、開示などを通じて訪問者に分かるようになっているか」も挙げています(Google 検索セントラル「Creating helpful, reliable, people-first content」、2026年7月20日確認)。隠す必要はありませんが、明記するかどうかは決めておきましょう。
よくある質問
この判断で迷いやすいのは、途中からの相談、引き継ぎ、ツール終了時の扱い、費用、公開後の編集の5点です。
AIで作り始めてしまいましたが、今からでも確認できますか
途中からでも、確認しておくことは変わりません。まずドメインの名義とデータの持ち出し可否を調べてください。その2つが分かれば、このまま続けるか作り直すかを判断しやすくなります。逆にこの2つが不明なままだと、どちらの判断も根拠を欠きます。
AIで作ったサイトを、あとから制作会社に引き継げますか
ドメインの名義とデータの持ち出し可否によって変わります。独自ドメインを自社名義で取得していて、文章や画像を手元に残せていれば、引き継ぎは現実的です。逆にツール専用のサブドメインで、データを取り出せない場合は、作り直しに近い作業になります。
使っていたAIツールが終了したらどうなりますか
サイトは公開できなくなる可能性があります。ただし、ドメインが自社名義で、内容を手元に持っていれば、別の手段で再構築できます。契約前に確認する5項目の1と2が、そのまま備えになります。
AIで作る場合、費用はどのくらいかかりますか
2026年7月時点では、無料で始められるものから月額のかかるものまで幅があり、独自ドメインを使うかどうかでも変わります。金額よりも、何が含まれていないかを見てください。目的を決める工程と、公開後に改善する工程は、含まれているとは限りません。そこを自社で担えるかどうかが実質的なコスト差になります。
公開したあと、自分で編集できますか
ツールによって差があります。文章の差し替えは簡単でも、ページの追加やレイアウト変更になると手が止まることも。無料枠があるうちに、実際に1ページ編集してみるのが確実です。
まとめ
AIでホームページを作れるかどうかではなく、公開したあとに自社で回していけるかどうかで決まります。
AIで作るなら、次の5つを先に確認してください。
ドメインは誰の名義になるか
作ったデータを持ち出せるか
公開後に自分でどこまで更新できるか
独自ドメインでメールも使うか
ツールが終了した場合にどうなるか
期間や役割が限られているなら、AIは合理的な選択です。事業の成果に直結し、公開後も改善を続けるなら、体制ごと相談できる相手を探したほうが早い。どちらが優れているという話ではなく、何を自社で担えるかの話です。
uonは、ホームページ制作・グラフィックデザイン・集客施策実行支援を戦略立案から一気通貫で行う、大阪府堺市のデザイン×マーケティング支援事務所です。事業初期にノーコードで始める考え方は事業初期にSTUDIOが向いている理由にまとめています。
判断に迷う場合は、お問い合わせフォームからご相談ください。手軽に聞いてみたい場合はLINEからもご連絡いただけます。
この記事を書いた人
山口 力。大阪府堺市のデザイン・マーケティング支援事務所 uon 代表。ホームページ制作からグラフィックデザイン、広告・SNS運用までを戦略設計から一貫して手がけ、WEB担当者のいない中小企業の集客を支援しています。

